Etchells North America Championship 2002
(2002年9月3日〜7日:Alamitos Bay Yacht Club,
Long Beach, CA)
ロスアンゼルスから車で30分ほど南にロングビーチ市がある。
今回そこのアラミトスベイヨットクラブを会場に9月3日〜7日まで「エッチェル」という種目のNorth America選手権大会が行われた。
私自身、エッチェルを見るのも初めてだったが、美しい艇である。
帆走している姿を遠くからみているとスナイプに似ている感じだ。もちろんスナイプより格段に大きいが。3人乗りで合計体重が285kg以下という制限がある。スピンネーカー付きだがトラピーズはない。レース中、2セットまでセールを使っていいらしく、最初のランニングと次のランニングでスピンを変えている艇もいた。今回の大会は38艇がエントリーしていた。
【9月4日】昨日は計測が行われ、今日からレースだ。初日ジェリー(往年のスナイプセーラーJerry Thompson)がボートでのレース観戦を申し出てくれた。
南東の風6〜8m/s。第1レースは上位3艇の激戦だった。最終下マークで順位が入れ替わった!が、フィニッシュするまで誰が前なのか分からないような状態だった。このレースを制したのはリコール#9のデニスコナーチームだった。
【9月5日】レース2日目、なんと本部船が壊れ、他の運営船を何とかまわしての運営だったため私は海に出ることができなかった。陸上本部前の芝生横のテラスで今回のチェアマンのクリスと話をしていたら、このヨットクラブに体の大きい日本人がいるから電話してみよう、ということになり、鍋島さんを紹介してくれた。同志社大学ヨット部だった彼は今度スナイプ西半球選手権の日本チームの何人かも知っているとのこと。心強い助っ人が見つかりラッキーである。
さて、この日は結局風がなく、ノーレースだった。夕方になって南南東の風が吹き出してきたが、遅かった・・・。
【9月6日】今日の風は何だかおかしい。風が出てきたと思ったらまた止み、そしてまた吹いてきて、また微風。風もよく振れた。レース中に30度振れたりして選手も大変である。運営も何度もチャーリーでマーク変更をし、風の振れの対応に追われていた。この日も6位−1位とデニスチームが引っ張る形だった。スタートなども全く無駄がない。下記の写真ページを見てもらうとわかるが、下一ジャストスタートなのである。さすがデニスコナー。
←デニスコナー艇
【9月7日】今日も風が弱く、1時間ばかり風待ちでAP旗。やっと210度くらいの風が吹いてきたので14時半前にスタート。振れも大きく、デニスが順位をくずしてしまう。優勝争いが最終レースにもつれ込んだ形になった。次のスタートでも下有利だったのがスタート寸前に右に振れ上有利に!どうなることやと思っていたが、さすがデトップセーラーは着々と順位を上げていく。デニスは最終レースを2位でフィニッシュし、2位と4点差で優勝を決めた。
【まとめ】今回はじめてエッチェルのレースを見てその美しさとレースのシビアさに感動した。私もこのエッチェルに乗ってみたくなった。日本にもあるのだろうか・・・。それとやはり一流選手の走りを見られたことも大きかった。今回のレースはSCIRA本部のJerelynがこのABYCのメンバーであり今度ここであるスナイプ西半球の役員でもあり、今回のエッチェルレースに選手として参加しているJorgeを紹介してくれ、勉強になるだろうから行ってきたらどうかと言われ、急遽やってきたわけだが、来て本当によかった。たくさんの方と知り合いになれたことも私にとっては大きな財産である。お世話になった皆さんに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

運営役員の方々。左端がクリス
レース結果(ABYC)
レースの写真(ABYC)
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