今回、初めてSouthWest航空の飛行機に乗った。行きはサンディエゴ→フェニックス→ニューオリンズという乗り継ぎで2本の飛行機に乗り、帰りはニューオリンズ→サンディエゴ直行便に乗ったがどの飛行機も自由席だった・・・。自由席なるものが飛行機に存在すること自体知らなかったので驚いた。搭乗券に席の番号がなく上の上に小さくOpen
Seatと書いてあった。まさか・・・と思ったが機内に入るときに一応客室アテンダントにたずねると自由席とのこと。一番前の席が空いていたのでここでもいいのかと聞くとOKだと言われた。変わったシステムである。
さて、11月8日からからレースが始まった。スキッパーズミーティングが7:30amからだった。明日からのレースも8:00にレース開始ということで朝が早い!たぶん、日の入り時間が夕方5時ごろだからだろう。チームレースはショートコースだが、かなりのレース数をこなさねばならない。日没が17時なのだから仕方のないことないことなのだろう。
今回のチームレースはアンパイア制だった。海上で各艇が抗議の意思を示すが、相手がそれに応じなかった場合(応じれば360度のペナルティー回転)に黄色旗を掲げ「アンパイア!」と叫ぶ。するとアンパイアはその抗議についてその場で結論(その抗議を有効と認めた場合、被権利艇に720度ペナルティーを科し、そうでない場合は緑旗をあげ、抗議が無効であることを示す)を出すというシステムだ。なので各チーム3組×3組(合計6艇)で競うレースにアンパイアボートが3艇もいる。各アンパイアボートは指定された1艇をレース中ずっと追っている。3×3艇だが、実際見ているとマッチレースのようだ。それぞれがマークした艇にぴったりくっついている。スタート前から追いかけっこなのだ。でも合計6艇いるのでマーク回航も混雑するし抗議もでるのである。チームレースはとても難しいと思う。自分のコースだけではなく、仲間のコース、順位もいつも気にしていなければならない。そして自分のとる行動を瞬時に判断する必要があるのだ。All
for one, one for all...どっかで聞いたことがあるこの言葉を思い出した。自分の順位だけを考えてしまう普通のヨットレースをしてきたのでととても新鮮に感じた。
ちなみに、今回は「バンガード15」が艇種だった。艇種はFJだったり420(いずれにしても、スピンやトラッピーズなし)だったりとアメリカ国内でも大会ごとにいろいろだそうだ。何にせよ基本動作はとても大切である。レース序盤はマッチレースのような状態なのでクローズホールドはタッキングマッチの嵐である。そこで基本動作ができていないと3〜4回タックした時点で順位が入れ替わってしまう。
ショートコース(上マークまで数分)なので余計基本動作は大事である。そのちょっとの差がそのままフィニッシュ順位につながってしまう。といっても仲間が助けに来てくれるので最後まで混戦なのであるが。最終下マークは1・2位回航でない限り1位の艇は仲間の順位を上げるべく戦略のためにシバーして待っている。2・3・5位で3艇がフィニッシュしても勝ちなのである。1位を取る必要はないのだ。得点計算も瞬時にできなければならないし、基本動作は大事。隙があってはいけないのである。短期集中レースだ。今回のアンパイアの一人でもあるサンディエゴのGavinがくれたチームレースの冊子とCD-ROMで多少勉強もしたが、やはり実際に見ると本当にExcitingなレースである。それに今回はUS−Nationalつまり、全米選手権である。各地の予選を勝ち抜いたツワモノTeamが集結している。タックひとつをみても美しい!タッキングマッチを繰り返しても美しいのだ。チームレースは主に戦術を競うレースなので強風域には合わないと思う。先週のNewport
Beachと言い今回のNew Orleansと言い、平水面&軽風〜順風である。そういう場所だからこそチームレースが楽しめるのだと思う。強風域だととてもデンジャラスなレースになってしまうだろうから。
今回の出場選手は大半が大学生であったが、高校生もいるし、30代、40代の選手もいた。男女混合ペアも多く見られた。チームの体重制限も設けれれていた。3チームの合計体重は870lbs(約391.5kg)以上なければならない。軽風レースの想定なので体重制限を設けないとフェアな戦いができないということだろう。ボートスピードを競うのではなく、あくまでタクティクス&ストラテジーで競うレースなのだから。
今回の全米チャンピオンチームは2003年にニュージーランドで行われる世界大会への出場権が与えられた。(USAから2艇参加枠がある場合、2位のチームまで) 日本でもこういった本当のチームレースがもっと普及するとまた違ったレースの楽しみ方ができるように思う。