9月27日(金)第4・5レース
【第4レース】はLay Dayをはさんで、今日行われた。11時過ぎにはみんな出艇しはじめるが、今日は本当に風が無い。
私は本部船に乗せてもらったが、海面に着いたときには全くの無風だった。当然選手の誰一人として海面に到着していないような状態で、結局風待ち。13時半近くになって、やっと風が出始めた。と言っても3m/s程度の軽風だが。風向240度。コースは上下2.5回コース。オールクリアでスタートし2レグ目にC旗があげられマーク変更。そんな中、トップはまたしてもブラジルの彼ら。他の追随を許さない走りは拍手ものだ。日本チームのA選手曰く「トップスピードはそう変わらない。ただ、彼らはそのスピードをずっと維持し、なおかつコースにも無駄が無い」とのこと。日本チームがトップを引くのを見たい今日この頃だ。
ところで、今日本部船に乗って、今回の運営陣の準備のよさに驚いた。帆走指示書やエントリー表はもちろんのこと、風向に対するマーク設定角度やスタートラインの長さの基準、コース全体の長さに対する各レグの長さ等もコースごとにノートしてあり、それら全部を1冊にファイリングしているのだ。これには恐れ入った・・・。本部船に乗せてもらうとその運営陣の運営スタイルが見えておもしろい。雰囲気も全く違う。今回は本当に和やかな感じだ。でもいい加減なのではなく、きちんとしていながら和やかなのだ。いい雰囲気なのである。
【第5レース】になって、風が強くなってきた。風速5m/sくらいだろう。風向235度。コースはオリンピックコース。今回もオールクリアでスタート。
ただ、第4レースもそうだが、スタートのラインが極端に下がっている(アウターと本部船のスターンとの見通しでラインができている)。ここで自信をもって本当のラインでスタートが切れたら・・・。そういうチャンスも生かしてほしい。
さて、このレースでトップを引いたのは、なんと63歳のIvanと17歳(?)のPedroのブラジルペアだった!恐るべし!63歳の彼はその昔、この大会で2〜3度の優勝経験があるらしいが、さすがに60歳をすぎてこの健闘ぶりは拍手喝さいもの!ブラジルのナショナルチームのコーチをしているだけはある。体も鍛えてあって、がっちりとしている。本当に脱帽ものだ。日本選手のほとんどは30歳を超えているが、Ivanに比べれば、かなり若い。頑張れ日本!
Snipe Western Hemisphere & Orient Championship 2002
9月28日(土)第6・7レース
【第6レース】は、昨日同様またしても風待ちから始まった。練習中に吹いていた風が大会が始まったとたん吹かなくなった感じだ。ようやく風が吹き始めたのは13時前だ。風向160度、風速4m/sのコンディションの中、コースはオリンピックコースで13時15分にようやくスタート。リコール旗が揚がったが、アウター付近の3艇がスタートラインに戻り、オールクリアーとなった。実はその3艇の中に昨日までのトップParadeda組も入っていた。優勝がかかっているだけに大事なレースでこのミスは痛い!2位とあまり点差がないのだから・・・。昨日の時点で2位のUSAチームはそれまでのレースで1位こそないものの全部3位以内である。この安定した走りは本物の証だろう。日本チームも軽風の中、松崎兄弟組が7位、安部・山近組が9位と健闘した。松崎組はバウからサイドステイの距離を日本で乗っているチューニングと同じにするためにサイドステイの位置を後ろに下げてみたところスピードが断然よくなったらしい。
【第7レース】、いよいよ最終レースだ。風が安定しない・・・。いつもとは違った風が吹いている。スタートしたとたん風は右に急激に振れ、しばらくしてまた左へ振れ戻った。どんなレースになるやらと思いながら、霧雨の中でレースを見守った。松崎チームが3位でずっとマークを回航していた。このまま最後までと思っていたが、1艇に抜かれ4位フィニッシュ。彼らは彼らなりにもっと上を狙ったようだ。それはそれでいい挑戦なのだと思う。