10月19日(土) 第6レース
このレガッタで初めての軽風だ。風速は3m〜5m/s。コースは上下コース。今日も風がよく振れた。今大会ほどコース変更をする大会も珍しいというくらいコース変更がなされた。体重の軽い日本チームに期待をしたが、このレースで一番よかったのは山田・坂本組だった。彼女たちは会心のスタートを切り、クローズで抜かれてもフリーがとても速かったらしく15位でフィニッシュ。混戦の下マーク回航(アメリカ人は「Washing Mashine」と表現していた)で弥永・箕島組はまたしても720度のペナルティー回転を科せられた。真ん中あたりの順位を走るとどうしてもそういう状況になりやすく、マーク回航のときには先のことを考える洞察力と余裕が必要だ。普段ペアで練習していない彼女たちは基本的な役割分担の振り分け等が欠けていたように見受けられた。普段練習しているペアなら、あうんの呼吸というかそれぞれにするべきことが自ずと振り分けられるが、今回のようににわか(?)ペアだと、ちゃんと話し合っておく必要があるはずだ。そうしないと、それぞれが相手がやってくれるものだと思ってしまい、その結果、判断が間に合わないとか正しい判断ができないなどのトラブルが起ってしまうからだ。今大会は彼女たちにとっていい勉強にはなっただろう。
このレースのトップを走っていたのはまたしてもあのウルグアイ姉妹だったが、フィニッシュラインを間違えたらしく2位に甘んじてしまったそうだ。トップはサンディエゴミッションベイのブリジット&シェリーペア。彼女たちも2度目のトップフィニッシュだ。いよいよ現在トップでこのレース6位だったキャロリンチームとのバトルが激しくなってきた。決戦は最終レースに持ち越した形になった。

第7レース
続けて、いよいよ最終レースだ。3m/sの風の中、オールクリアでスタート。さっきのレースでは弥永・箕島組が720度回転をしていたが、このレースでは山田・坂本組がマークタッチでの360度回転。単純にティラーを離してしまったためのマークタッチらしい・・・。
このレースで6位フィニッシュした弥永・箕島組はレース途中までもっといい順位で回航していただけに悔やまれるところだ。が、本人たちは今大会で一番いい成績なので満足そうだった。最終レースでトップを引いたのは、前回のイタリア大会の覇者ノルウェーチームだった(クルーは元ミスノルウェー)。が、最終的な総合成績は、最終レース3位だったサンディエゴのキャロリン組が優勝を勝ち取った。2位がノルウェー、3位がブリジット組、4位がウルグアイ姉妹、前回同様、5位にUSAのキャロルが入った。日本チームは弥永・箕島組が14位、小倉姉妹が21位、山田・坂本組が22位という結果だった。前回のイタリア大会では日本チーム2艇が入賞したので、今回の大会はそういう意味では残念である。世界の女子レベルと日本のそれが技術的にそう差があるとは思わない。ただ、チャーター艇をチューンナップする能力だとかコースやスタートも含めたレース展開等の課題を克服できればワールドチャンピオンへの道は近いと思う。当然、英語ができることは必須である。帆走指示書を細かく理解しなければならないし、プロテストも英語だ。当然、海上でも。次回の女子ワールドは2年後にノルウェーであるようだ。日本からも世界を目指すセーラーが増えることを願ってやまない。このReportが少しでもその参考になれば幸いである。最後に、応援してくださった方々に選手に代わってお礼申し上げます。Thank you so much for your cheering!
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