10月18日(金) 第4レース
朝からいい風が吹いている。今までより波も高い。出艇はしたものの、ハーバーから出たところでUターンしたチームが5艇程いた。その中に山田・坂本組も入っていた・・・。自分の限界を自覚しているのだろう。スタート時の風速は7m/sくらい。コースはオリンピックコース。予定通り9時に予告信号、9:05にスタートの号砲がなった。リコール艇ありでX旗が揚がったが、誰も戻ってはこなかった。風がだんだん強くなってきた。SCIRAのルールでは風が吹き上がったときには上マークでトライアングルコースに変更ができる。今朝のレースはそのコース変更が行われた。風速は8〜9m/sになり、沈する艇が何艇かいた。その中に小倉姉妹も入っていた・・・。ティラーを持ったまま海にいたため、ラダーが壊れてしまった。結局フィニッシュできずDNF。だが、SCIRAの得点方法は正規にフィニッシュした艇の次の順位が与えられるため、正規にフィニッシュした艇が少なかった今回は、スタートすらしなかったチームと、スタートはしたがフィニッシュしなかったチームで10点くらいの差が出た。さて、弥永組はというと、あの風の中でスターボ艇を避けきれず、バウに大穴をあけてしまった。昨日に引き続き、またしても720度回転。その後バウにあけた穴からの浸水を耐えながら何とかフィニッシュまでこぎつけたが、さすがに精神的なショックは隠せない様子だった。幸い、一度ハーバーへ帰るように指示が出されたので、フィニッシュした艇はハーバーへ帰り、弥永組は艇を、小倉姉妹はラダーを修理してもらうことができた。しかも弥永・箕島組の艇を修理してくれたのは、ピアッソンさんなのだ。それをジミーローが手伝ってくれた。その手さばきの鮮やかなこと。そんな人たちに修理してもらってうれしいやら情けないやら、複雑な心境だっただろう。そういうわけで、この第4レース、日本チームにとっては印象深いレースになった。ちなみに、この強風レースを制したのは、またしてもあの姉妹だった。恐るべし16歳&20歳。
第5レース
13時まではレースは行わないという通達があり、選手はそれぞれにランチ休憩をとった。そんな中、日本チームは艇やらラダーやら船台のキャスターやら、もろもろの修理でアメリカの方々に大変お世話になった。合間に食べていたサンドイッチもそんな状態じゃおいしくなかっただろう・・・そして13時すぎに「14:15予告信号」という通達が出た。みんなあわただしく再出艇の準備にとりかかった。午後のレースはあきらめていた弥永チームだったが、プロフェッショナルな仕事人たちのお陰でレースにでることができた。本当に感謝ものだ。しかも、彼女たち、ずっと4〜5位でマーク回航していた。最終フィニッシュは7位〜8位だったが、今大会日本チームで初めてのシングルフィニッシュだったので私もうれしかった。彼女たち自身も、まわりから「Good
job, ladies!」という祝福の声に満面の笑みで喜んでいた。明日もこの笑顔が見られるようにと祈るばかりである。このレースのトップはミッションベイヨットクラブのフリートキャプテンであるキャロリンだった。彼女も2度目のトップである。USAチームはなかなか激しいバトルを繰り広げている。優勝候補の一角であったURU姉妹はケースを起こし720度回転をしたが、その回転が足りなかったということで失格になってしまったらしい。が、上位と点差が数点しかないようなので、まだ可能性は残っている。
The 5th Snipe Women's World Championship in Florida
ハーバー前の街路樹で遊ぶリス
またしても1stフィニッシュ
シングルフィニッシュの弥永・箕島組